あなたが困ったとき、それを救ってくれたのはどんな人でしたか?
それは、尊敬する人だったり、頼れる先輩だったりするかもしれません。
でも、時には、全然助けにならなそう・・・という人が、解決の糸口を持ってきてくれたりするのです。
それを感じたのは、先日見た「カズレーザーと学ぶ」CAR-T細胞療法の話しでした。
CAR-T細胞療法って何?という人が多いと思います。
CAR-T細胞療法は、ガンの治療法の1つ。
これまで治療が難しかった白血病の治療法の1つとして、近年研究されているもので、2019年に承認されたものです。
ガン細胞は、自分の身体の細胞のため、免役機能を回避するというのは、よく知られていることです。CAR-T細胞療法では、自分のT細胞を、身体から採取し、ガンを攻撃するように強化して体内に戻し、ガンを治療するもの。
ただ、取り出したT細胞に、遺伝子改変を施す必要があるとのこと。人間の遺伝子を書き換えて戻すこの両方は、日本人には受け入れがたいものだと、信州大学医学部の中沢洋三教授は考えたそうです。
それでも、なんとかできないかと苦悩していた中沢教授はアメリカへ2年半留学し、このCAR-T細胞療法の研究を続けたと言います。研究がなかなか芽が出ない中、他分野の研究者がやってきたそう。その人が持ってきたのは「あおむしの酵素」。研究者のほとんどが、見向きもしない中、中沢教授は「これだ!」と思ったそうです。
研究を続けてわかったのが、このあおむしの酵素は、CAR-T細胞療法にかかせない遺伝子の編集を助ける効果があったというのです。しかも、改変したT細胞が、長い間ガン細胞を攻撃してくれるように比較的若いT細胞にしてくれるという、すごいおまけ効果までついてきたのです。
ガンの治療に、あおむしの酵素を活用するなんて、まず思い付くことはないのではないでしょうか?まさに、女神が貧乏神の姿をしてやってきた、です。
中沢教授は、アメリカ留学の期間内では大きな成果を出せずに帰国したそうですが、その後、みなさんご存じのとおり、山中教授がiPS細胞研究がノーベル賞を受賞したことで遺伝子治療に対する見方も激変し、さらに国からの研究費が大幅UP!
研究が加速し、2021年から骨髄性白血病に対する治験、2022年からは骨肉腫・子宮がん・卵巣がんなど固形がんに対する治験が始まったといいます。
諦めないことの大切さ、そして、これだ!と思ったら飛びついてみることは、やっぱり大切ですね。
色々なことがありますが、やりたい!ということに全力で取り組んでいきましょう!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
☆やコメントをくださるみなさん、ありがとうございます!とってもうれしいです。
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